〔弁護士 山﨑靖子〕

その1) インド映画2本

インド映画と言えば「大地のうた」(監督サタジットレイ)、を思い浮かべるのはかなり年配の映画好きの方でしょう。難しい。暗い。勉強にはなる。

  ・・・が、インド映画は楽しくなければ・・・・・・・。

1本目 「バーフバリ 王の凱旋」 http://baahubali-movie.com

豪華絢爛・荒唐無稽・歌と踊り・膨大な数のエキストラ・2時間以上・・・これがインド映画の王道。その王道を行く映画です。

次期国王のバーフバリが陰謀で殺されて、その子(この子もバーフバリ)が父親の復讐をして王位を奪還する物語。

「王の凱旋」はバーフバリの2で、1が「伝説誕生」です。1の方は出自を知らずに育った息子バーフバリの物語。なので、2の途中で父バーフバリが死んで、そこからいきなりストーリーが飛ぶように進んで主人公が息子バーフバリになります(俳優は同じ人)。私は1を知らずに2を見たので、なんで?と思いましたが、1があるからですね。

2だけでも十分おもしろいです。

2本目 「ダンガル きっと強くなる」http://gaga.ne.jp/dangal/

王道とはちょっと違います。

生活のためにレスリングをあきらめたお父さんが息子に夢をたくそうと思っていたけど生まれたのは女の子4人。ある日ケンカで男の子を打ち負かした長女と次女の格闘センスに希望を見出し、コーチとして2人を鍛えます。町中の笑いものになっても意に介さず突き進もうとする父と、そんな父にささやかな抵抗を続ける娘たちの物語。

実話を元にした映画だそうです。

巨人の星のお父さんのようなお父さんとけなげな娘たち。お菓子も食べさせてもらえず、男の子のような服を着せられて毎日毎日毎日毎日トレーニング。そのかいあって国際大会に出るまでになります。

お父さんの肉体改造がすごい。若い時の筋肉が盛り上がっている体型から中年太りのインド人の体型へ(撮影は中年を先に撮ってからやせた青年時代を撮ったらしい)。レイジングブルのようです。

家族愛とスポ根の映画です。「銀メダルは忘れられる(だから金メダルをとれ)」というお父さんの台詞がありました。

泣けます。インド映画の定番=歌と踊りはありませんが、感動はあります。
最後まで意味がわからなかった「ダンガル」というのは「格闘技」という意味らしいです。

王道を行く映画もおもしろい。王道でなくても楽しい。
日々の仕事に疲れているあなた・・・さあ、インド映画を見に行きましょう。

その2) 邦画(この言い方も古いですね)

大作もいいですが、ちょっと風情の違う映画を・・・・

「モリのいる場所」http://mori-movie.com/

30年間ほとんと家を出なかった絵描きの熊谷守一の1日を描いた映画です。
熊谷守一の絵は好きなので、見に行きました。
世捨て人でもなく、仙人でもないモリの架空の1日。
疲れない映画です。