〔北岡秀晃〕 

イギリスではカード決済が非常に浸透していて、現金を使うことがほとんどありません。日本円を少しポンドに替えていましたが、ほぼほぼ使うことはありませんでした。教会に入る際のお布施や、50ペンスの有料トイレですらカード決済が可能でした。このようにカード社会が広がったのには、コロナ禍が大きく影響しており、他人の手に触れた紙幣や硬貨は嫌がられたのでしょう。今では現金お断りのところも珍しくないようです。


 イギリスのパブではカウンターで注文しますが、レストランでも、ビールなど飲み物を注文するのは、店内のビールサーバーのあるカウンターであり、その都度支払をします。キャッシュオンデリバリーというやりかたです。当初は、いちいち立ち上がってカウンターに行かなければならず、めんどうだと思いましたが、慣れてくると非常に合理的で、しかもカード決済の便利さを痛感しました。


 イギリスのビールは、日本のビールのようなラガーよりも、エールがおいしいと聞いていました。もちろん、アイルランドのギネスなどスタウト(黒ビール)もおいしいです。夕食はもとより昼食の際にも、何度もカウンター通いをしてエール、スタウト、ラガーを堪能しました。おかげで、トイレに行きたくて困ったこともありました。
 トイレといえば、日本のようにどこでも無料で使えるトイレがあるわけではありません。土産物のお店で、トイレを貸してとお願いしたのですが、英語が通じなかったのか、首を振られました。
 また、イギリス最大の老舗デパートであるハロッズでも経験したことですが、女性のトイレが少なく、長い列に並んでいる光景をよく目にしました。ヨーロッパは、男女平等が進んでいるようなイメージですが、トイレはまだまだのようです。

 イギリスの食事にはあまり期待はしていませんでしたが、フィッシュアンドチップスなどおいしかったです。ただ、量が多く、つけあわせに常にジャガイモが出てきて、新鮮な生野菜がないのには閉口しました。南米アンデスからヨーロッパに伝わったジャガイモは、肥沃でないアイルランドの人々の生存を支えたといい、ジャガイモの疫病による大飢餓がアイルランドの人口激減、アメリカへの大量移民を生じさせたという話を聞きますが、グレートブリテン島でもジャガイモが主食だったのかも知れません。


 これに対し、イングリッシュブレックファーストというだけあり、朝食はビュッフェではありますが満足できました。卵料理はもちろんですが、ベーコンやウインナーが大きいのはともかく、とてもおいしかったと思います。

 私たちのツアーでは、添乗員さんが英国王室御用達のMaldonの塩がおいしいと紹介してくれたことで、女性陣の関心が高まり、ロンドンではスーパーマーケットへ行くことが流行となりました。私たちも、ラッセルスクエアのすぐ近くのホテルから歩いてウエイトローズ(Waitrose)というスーパーマーケットに行き、Maldonの塩を買いました。


 商品の品揃えは非常に充実していて、チョコレートやビスケットなどのおみやげなどもスーパーで買うことができました。ここでもカードオンリーのセルフレジが充実していますが、私たちは両替したポンドを消費するため、有人のレジを利用しました。レジでは、かごに入れた商品をベルトコンベアーのようなところにすべて並べて置き、これを動かしながら店員がバーコードでチェックし、チェックが終わったものからマイバッグに入れていくというシステムになっています。これもイギリス流の合理性かもしれません。